開放型に限らず、ヘッドホン使用時のイコライザーの使用についての解説記事です。
完全ワイヤレスイヤホンに付属するイコライザ-アプリなどを使う方は多いと思いますが、開放型ヘッドホン使用時にトーンコントロールやイコライザーを使用する方はそれほど多くないと思います。
この記事では、開放型ヘッドホン使用時にもイコライザーは必要なのか、効果はどのくらいあるのか、音質の劣化はないのか、ハーマンカーブを意識した使い方についてなどの疑問に答えています。
ヘッドホン使用時のイコライザーの使い方や効果について考えてみたいかたに、ぜひ読んでもらえたらうれしいです。
ヘッドホン使用時にイコライザーは必要なのか
初めに結論を書いてしまうと、トーンコントロールやイコライザーは絶対に必要なものではなく、通常の使い方で音質に不満がある場合や、音質の変化を楽しみたいときなどに使用するといいと思います。
ヘッドホンやUSB DACにはそれぞれ固有の音質があり、そのまま使用したときに最もいい音になるようにチューニングされています。
ただ、組み合わせの問題や好みの問題などにより、もう少し高音が欲しい、低域の量感を抑えたい、などの欲求を感じる時があります。
そんな時に、少しだけ音質を変えて好みの音に近づける効果がトーンコントロールやイコライザーにはあるので、一度使ってみると、周波数特性への感じ方や理解が進むのでおすすめです。
使い方も、サウンド設定などのOSに付属のものや再生アプリでの使用、Equalizer APOなどの専用ソフトを使っての使用など、簡単に使うことができます。
イコライザーの使用で音質劣化はあるのか?

かつて、アナログアンプしかなかった時代のピュアオーディオでは、イコライザーやトーンコントロールなどはできるだけ使わない方がいいという考え方が一般的でした。
当時のアンプでは、余計な接点が増えるとしてトーンコントロールがはじめからなかったり、回路をバイパスするスイッチが搭載されていたりと、音質は、機器の組み合わせや設置方法、ケーブル類や電源周りなどのセッティングで好みの周波数特性を得るというやり方が普通でした。
ただ、現在の、すべてがデジタル化されたPCオーディオでは、デジタル処理で音質を変えることが可能になり、音質の劣化もほぼなく、自由に好みの音質に変えられることから、積極的にイコライザーを使うことが出来るようになりました。
ハーマンカーブを意識した使い方について
ヘッドホン好きの方にはおなじみのハーマンカーブ(Harman Internationalの研究者が行った、多くの人が心地よいと感じる周波数特性の研究)に、個々のヘッドホンの音質を近づける方法として、AutoEqなどのツールを使い、簡単にそれぞれのヘッドホンの周波数特性を補正することが可能です。
所有している様々なヘッドホンをハーマンカーブの周波数に補正すると、驚くほど、ヘッドホンの持っている個性が消えて、特定のキャラクターの音質に変わることが分かります。
もちろん、それでも、完全に音質が同じになるわけではなく、大きなピークやディップは残るのか、それぞれのヘッドホンがはじめから持っている音の特徴みたいなものは残る場合が多いのも興味深いです。
イコライザー使用時の注意点について

きっちりと使いこなせば、本当に効果的なことは分かっていますが、イコライザーを多用してしまうと、本来のヘッドホン独自の個性が少なくなってしまうのと、音楽を聞いていても、周波数特性のことばかりが気になってしまう感じがあり、現在ではほとんどイコライザーを使用しなくなりました。
周波数特性を決める要素は、音楽ソースが持っている周波数特性(録音時の音のバランス)と、機器が持っている周波数特性(ヘッドホンやUSB DACなどが持っている固有の音のバランス)の組み合わせで決まると思います。
その点で、アルバム単体で聞くだけではなく、サブスクを使いランダムに曲が再生される場合などでは、一曲ずつに周波数特性がバラバラになってしまうため、自分にとってちょうどよい音質を見つけるのがとても困難に感じてしまいます。
結局、色々と試した結果、イコライザーは使わずに、複数のヘッドホンの持っている固有の音質も音の個性だととらえて、それぞれの音楽のジャンルに合わせてヘッドホンを交換して楽しむような聞き方に今は落ち着いています。
まとめ

開放型に限らず、ヘッドホン使用時にトーンコントロールやイコライザーを使う人は、どちらかというと少数派だと思います。
かつてのアナログアンプ時代のイメージが残っているためか、オーディオ歴の長い人ほど使わないような気がします。
ただ、ハーマンカーブへの補正なども含めて、一度、現代の優れたイコライザーを使ってみると、周波数特性によってヘッドホンの音質が決定されていることや、自分の好みの音がどのような波形を持っているのかなどがはっきりと分かるようになるため、とりあえず一度、使ってみることをおすすめします。
私も、現在はほとんど使っていませんが、また、もう少しイコライザーの設定や様々なエフェクトについても学びながら、少しずつ使ってみたいと思っています。